睡眠のお悩みでお薬の前にできること|体のお悩み解読 

体のお悩み解読

はじめ鍼灸整骨院では『東洋医学とストーリーで体の悩みを読み解く』ことを大切にしています。

体にかかっている無理や負担、ストレスを放置していたら傷口にヤスリをかけ続けているようなものですよね?

そのままでは、どれほど鍼灸に一生懸命通われても、痛みや不調が軽くなるとは考えにくいのです。

まずは、痛みや不調を軽くするためには、まずはその体にかけている無理や負担、ストレスを見つけることが初めの一歩。

その無理や負担、ストレスは、立ち方や歩き方など姿勢の悪さかも知れませんし、重いものの持ち方や除雪作業などの習慣やクセかも知れません。

しかし、これらを見つけることができれば、あなたの痛みや不調の半分は軽くなったも同然です!

そのためには患者さんの協力が必要不可欠になります。

この記事では、はじめ鍼灸整骨院ではどのように身体のお悩みを東洋医学とストーリーで読み解いていくのかお話していこうと思います。

今回取り上げるのは、70代女性のなかなか眠れないというお悩み。

どんなストーリーが見えてくるでしょうか?

東洋医学とストーリーから見えてくる睡眠障害

眠れないというとき、布団に入ってから寝付くまでの時間がかかるのか、眠りが浅いのか、それとも朝早くに目が覚めてしまうのかなど、実はいろいろなパターンが考えられます。

当院では生活のリズムを作ることはとても大事と考えていますので、日中ちゃんと活動して適度な疲れがあるにも関わらず生活のリズムを作ることが困難な場合には病院で睡眠導入剤等を処方してもらうことも必要だという風に考えています。

東洋医学では、頭を使いすぎて寝付けないのは肝虚証で血を使い過ぎていたり、早朝に目が覚めてしまうのは腎虚証に関係しているなどと考えます。

ここでは証についての詳しい説明は別の機会に譲りますが、それぞれの証で基本となるツボが決まっています。睡眠障害でも証が定まれば鍼灸をおこなうことができるということになります。

でもその前に確認しておかなければなりません。

速やかに眠りにつくためにお薬なしで今日からできる方法

それは、布団に入ってもなかなか寝付けないという患者さんが来院されたとして、それにも関わらずなかなか眠りに入りにくい生活習慣を繰り返しているような場合に顕著となります。

実は寝る前には、一定の儀式=ルーチンが決まっていると眠りに入りやすいと言われます。

例えば、食事をして、お風呂に入って、歯を磨いてというような流れのあと、読書やテレビを見てリラックしして、眠気が来たら寝るというような、時間帯も含めたある程度決まった一連の流れですね。

ご自身が眠りに入りやすい流れがあったら、布団に入って寝付くまでに、その流れに従って行動を進めていくと寝付きやすいというワケです。

ところが、これから眠りに入ろうというときに頭や体を使いすぎてしまったり、眠気を無視して夜中まで起きていたりということをしていると、どうしても寝付けないということになってしまいます。

また日中の活動が少なかったり、長時間昼寝をしてしまったりしてもなかなか寝付けないということになります。

以前、夜、なかなか寝付けないということで来院された患者さんがいました。

あなたが大切にしたいものはどちらですか?

鍼灸をした直後は割と眠りに入りやすい。でもすぐに寝付けなくなってしまうというのです。

疑問に思ってよくよく話を聞いてみたところ、夜寝る前にラジオを聴きながら寝るのがお好きとのこと。しかも音楽やお笑いのようなリラックスしやすい内容というより、学習系のラジオとのことでずいぶん頭を使う感じの内容のようでした。

「寝る前に頭を使ってしまっているから寝付きにくいんですね」とお話しすると「ラジオが好きなんですよ」というお答え。

当院としては、お好きなものは大切にしていただきたいという思いが強いです。

そこで「あなたにとって睡眠や生活リズム、健康とラジオのどちらが優先させるべき大切なものですか?」と質問しました。

ちなみに私自身は、本当に時間がないときは食事を抜いて自分の稽古時間を確保していた人間なので、ここで「ラジオ」とお答えになる患者さんがいても全く驚きません。

でも、この患者さんは睡眠や生活リズムを選ばれました。

今では、タイムフリーで聴き逃しても後から聴けるサービスもあったりします。ラジオがお好きなら、ちょっと時間をずらして聴くこともできます。

ですので「もし眠ることを優先させるのであれば、まずは眠りにつくためのルーチンに沿って布団に入って寝付くという流れを守ることを優先させてみてください」というお話をしました。

後日、やはり格段に寝付きやすくなったというご報告をいただいてホッとしたことを覚えています。

睡眠や生活リズムの維持を大切にしたいなら

当院は、生活リズムを維持するために必要なら、睡眠導入剤を適宜処方してもらうことも有効であるというスタンスです。

鍼灸で体の緊張状態を調整することで眠りやすくなる方も少なくありません。他にも患者さんにだけお話している体操や睡眠のコツもあります。足先や耳が冷えているだけでも寝付きにくくなりますしね。

でも、もしあなたが生活リズムを維持することや十分な睡眠を何よりも大切にしたいのであれば、鍼灸やお薬の前にできることがあります。

当院ではこのようなお話をしながら鍼灸の施術を進めていきます。

もし睡眠のお悩みをお持ちなら、ちょっとだけ生活習慣を一緒に見直してみませんか?

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