今日、ウォーキングをしていたら、脚の付け根が痛くなってきちゃった。健康づくりのために歩いているのに、歩けないなんて。
ぼくもテニスをしてたら膝が痛んで仕方がないんだよ。年も年だからやっぱり筋力が落ちてるのかな?
痛み止めや湿布で痛みが落ち着くといいけど。もし痛みが軽くならないとしたら他に何か手はあるのかしら? はじめ鍼灸整骨院で相談してみる?
それはいいかも知れないな! 連絡してちょっと時間とってもらおう!
立ち方・歩き方は全ての運動の基本!
なるほど。それでお二人でお越しいただいたんですね。
そうなんです。二人とも病院で検査はしてもらって今は痛み止めと湿布で凌いでいるんですが……
何か良い手はあるものでしょうか?
お二人ともお家の中での立ち居振る舞いには支障はないんですね。
はい。私は少し長い間動いていると痛くなることはありますが、普通に動けないほどではないんです。
わかりました。それでは、お一人ずつ歩いているところを見せてください。(歩く姿を確認した後で)なるほど。いくつかお話できることがありそうですよ。
歩く姿だけで何か分かるんですか?
歩きは全ての運動に通じますから、案外いろいろな情報を持っているものなんですよ(笑)
歩く姿から見えること
では一緒に考えてみましょうか。ご主人は歩くときに少しガニ股気味でしたが、ご自分で気がついていましたか?
そうなんです。気をつけても気を抜くと戻ってしまうんです。
奥様はヒザを伸ばすクセがおありですね。もしかして普段から姿勢を気をつけてらっしゃいませんか?
その通りです。姿勢を整えるためにヒザは伸ばすようにしています。
そうだとすると腰も痛むことはありませんか?
そうなんです! 歩き方をみるだけでそこまで分かるんですか?!
全てとは言いませんが、案外分かることも多いものです(笑) 痛みが出やすい動きなどが分かるとそれがヒントになることもありますね。今、お二人の歩き方を拝見して分かったのはお二人とも脚の前側や外側の筋肉を緊張させて歩いているということです。実はこれが大きな問題なんです!
どういうことですか?
ちょっとこちらをご覧ください。
実は危ない!体のために続ける運動の落とし穴!
太ももの骨(大腿骨)と繋がっているのはスネの内側の骨(脛骨)と外側の骨(腓骨)のどちらでしょうか?
太ももの骨と繋がっているのはスネの内側の骨ね。ということは……?
そう、すねの外側の骨はヒザにも足首から下にも届いていないですよね。ということは、骨格から考えれば人は外側に体重をかけて立つようにはできていないということです。人は脚の前側に体重をかければ外側にも体重がかかりやすい。つまり、本来前側や外側に体重をかけて立ったり歩いたりする骨の形はしてないんです。
前側や外側に体重をかけると骨で支えられないから、筋肉に頼ることになるのかな?
そうなんです。今度は下の図をご覧ください。例えば前側や外側に体重がかかるとヒザが開きやすくなって太ももの骨とスネの内側の骨がぶつかりやすくなります。O脚の方はヒザを痛めやすいと言われますが、それはこのような理由からです。
また前側に体重をかけて大腿四頭筋という太ももの前側の筋肉で体を支えてしまうことも問題です。
なぜですか? とても有名な筋肉ですよね?
大腿四頭筋というのは股関節とヒザ関節を動かす筋肉です。この大腿四頭筋で体を支えてしまうと、姿勢を保つために股関節やヒザ関節を固めてしまうことになるので今度は股関節やヒザ関節が動かしにくくなってしまうんです。ヒザが伸びてしまうことも多いですし、腰に負担もかかりやすくなります。
なるほど。全てに影響してくるんですね?
はい。そして歩いたり走ったりするときには股関節やヒザ関節を固めつつ動かすという矛盾した状態になることで、さらに痛めやすくなってしまうと言えるんです。つまり脚の前側や外側に体重をかけながら運動を続けると、股関節やヒザを痛めやすくなるという訳ですね。
健康のためにやっている運動でどんどん体が悪くなっていってしまうということなんですね。
残念ながらそういうことなんです。体を動かすことは絶対に必要です。でも、体に負担がかかるような動き方、体の使い方で運動をやり続けることが良いとは決して言えません。これはシニア世代の方はもちろん、学生さんや運動選手でも誰でも同じことが言えます。
体に負担がかかる動きというのはどういうことなのかしら?
今は立ったり歩いたりということを例にお話ししましたが、ちょっと整理してみましょう。体に負担がかかる動きにはポイントが2つあります。
筋力は十分なのに体が動かなくなる理由とは?
体に負担がかかるような動き方のポイントの1つ目、それは動かなくてはいけない筋肉や関節がコリや緊張でギュッと固まってしまうことです。
大腿四頭筋のお話で出てきた股関節のイメージでいいのよね。そりゃ、筋肉や関節が固まっていたら動けないわ。
そうなんです。油の切れた自転車に乗るようなもので、ペダルをこげばこぐほど疲れてしまいますし、体に無理がかかってしまいます。
でも私はそんなコリや緊張なんて感じてないわよ?
そこが大きな問題なんです。コリや緊張を自覚してないから、動かしにくい筋肉や関節に無理な負担がかかるまで動かしてしまうんですよ。
でもそのようなコリや緊張をほぐすために歩いたり運動したりするんじゃないの?
それは半分正解ですね。ウォーキングやジョギングなどで体がほぐれてくる方はそのまま続けていくのも手です。でも中には歩いたり走ったりしているうちに体に痛みを感じてきてしまう方もいるんです。
体を動かしても、なかなかコリや緊張がほぐれない人がいるということなんですね!
そうなんです! そして、そしてこの一つ目のポイントで押さえておきたいのはもう一つ。固めている部分では、筋肉が十分以上に緊張しているという事実です。
ということは?
その部分に関しては筋肉は十分収縮しているということです。イヤな言い方をすれば、筋肉が無駄に力が入って関節を固めているから体を動かせないということです。
え?! だって体が動かなくなるのは筋力が低下するからじゃないの?!
もちろん筋力低下が無関係と言うつもりはありません。でも体が動かなくなるのは、必ずしも筋力が低下するからだけではないんです。
筋力のことしか考えてなかったわ。そうなのね。それで2つ目のポイントは?
体に負担がかかる動き2つ目のポイントとは?
2つ目のポイントは、1つ目と一見似ているのですが、使う必要がある筋肉が使えなくなるということです。
1つ目のポイントは筋肉や関節が緊張して動かなくなるということでしたよね?
その通りです。この2つ目は、ある運動をするときには使うべき筋肉と使うべきでない筋肉があるということです。先程の立っていただきましたが、立つときに脚の前側や外側を使っているというお話をしました。
脚の前側や外側を使うとスネの外側に体重がかかってしまうというお話でした。
そうですね。体重を上手にスネの内側の骨に乗せるためには太ももの裏側の内側寄りを使う必要があると言われています。それが立ち方の基本なんですね。問題なのは、前側や外側を使うにしろ、裏側を使うにしろ、普通は立っているとき、歩いているときにどの筋肉を使っているかなんて自覚していないということなんです。
なるほど。メリハリをつけて使い分けられていないのね?
そうなんです。自覚しないで立ててしまうので、みなさんお一人お一人立ち方が違う、立ち方や歩き方に良し悪しがあることもご存知ないことが多いんです。そして立つとき歩くときに脚の前側や外側を使うクセや習慣があると自覚はなくても前や外に気を取られるので、結果として真反対にある太ももの裏側の内寄りの筋肉を使えなくなってしまうことになります。
立つこと、歩くことの基本すらできていないということなんだな。なるほど。体の使い方に悪いクセや習慣があると歩けば歩くほど、動けば動くほど体を痛めてしまうことになるのか……
立つ・歩くというのは一つの例でしたが、全身いろいろな部位にいろいろな動きのコツや基本が隠れていると思ってください。そのようなコツを押さえれば、ウォーキングやテニスをもっと楽しめるようになりますよ! そこで、はじめ鍼灸整骨院が大事にしているのが以下の3つです。
簡単なことを一つ一つ積み重ねるのが一番!
今回はお二人とも日常生活にさほどの不自由はないようですので、痛みを調整しつつ体の使い方や動きのコツも考えてみませんか?というのが結論です。
立ち方や歩き方って改善できるものなんですか?
お生まれになって何十年もやってきた立ち方や歩き方ですからね。簡単とは言いません。でも改善する方法はあるものなんですよ。
どんな方法ですか?
自動車の運転を学んだ時を思い出してください。最初はシートベルトをつけて、エンジンをかけて、アクセル・ブレーキと覚えて……から始まって次第に運転を覚えていきましたよね? 簡単なことから一つ一つ積み重ねていくのが、実は一番の近道なんです!
我々にできることはありますか?
筋力低下に備える3つの動き方のコツ!
今回はシニア世代のセルフケアということですから、どれほど筋トレを頑張ってもいつかは筋力が衰えるということは大きなポイントですね。まずは筋力が衰えたときに必要な動き方のコツを3つお話しします。
お願いします!
1つ目は筋肉を緊張させるだけでなく筋肉をゆるめる能力が必要だということです。特に首の付け根や腰まわり、股関節まわりなどは固まりやすく、筋肉が十分に働けなくなってしまいがちです。せっかく筋肉が収縮しているのに体を固めるために使われてしまうので、体としては動きにくいなんてことになってしまいます。
筋力が低下することばかり考えて、筋肉を柔らかくすることは考えてなかったわ。考え方の切り替えができるかしら……
難しいですが、ここはぜひ考え方を切り替えてください! そして2つ目は筋力ではなく骨で体を支える能力です。
骨ですか?!
骨なんて使えるものなんですか?
ちょっと考えてみましょう(笑) 骨は硬いじゃないですか。硬い骨で体を支えられれば、より少ない筋力でも体を支えられるとは思いませんか?
確かに骨を使えれば筋力が衰えたときに有効そうですね!
まずはそれくらいの認識でいらしてください。特に筋トレを熱心にやられる方は骨ではなく筋肉で体を支えようとする傾向にありますので、筋力が衰えたときに苦労する場合があります。
ということは、体や筋肉が動くうちに骨で体を支えるトレーニングをした方が良いのね!
そういうことなんです! そして体を支えるという面からも、ココロや内蔵の方面からも大事にしたいのが呼吸です。これが3つ目のポイントになります。
呼吸はいろいろな面に関わってくるんですね!
そうなんです。特に上手に深呼吸できると、お腹から腰まわりを支えてくれる効果も期待できるので、体を支えるという面からも呼吸は大事ということはぜひ押さえておいてください! それではこれらを踏まえてシニアの方にも学びやすい超入門編のカリキュラムをお話ししましょう!
是非お願いします!
運動が苦手でも無理なくできるセルフケアを厳選!
今回はシニア向けということで、運動が得意でない方でもやりやすい運動を厳選しました。しかも運動が得意な方にも十分効果を実感していただける内容です。
とても楽しみです!
では1つ目、まずは両手をダランと垂らしてプラプラゆすってみましょう。今の揺れ方を確認しておいてください。左右どちらがゆすりやすいですか?
やっぱり利き手がゆすりやすいみたい。
私も右がゆすりやすいな。
それでは、今から利き手で反対側の手を触っていきましょう。手の指が5本ありますが、この指の骨が手のひらの中にも続いているのはご存知ですか? 中手骨というんですけど。この手のひらの中に続いている指の骨を確認してみてください。
本当ね! 手のひらの中も5本骨があるわ!
その手のひらの中の5本の骨を丁寧に触ってみてください。形、長さ、硬さをチェックする気持ちでやってみてもいいかも知れません。十分に触ったら、もう一度左右の手をダランと垂らしてゆすってみましょう! 先程と比べて左右の揺れ方の違いはありませんか?
今、マッサージした左手がさっきよりも揺れやすくなったぞ!
私も揺れ方が変わったわ!
このようにご自分でさすったり触ったりするだけで動きというのは変わるんです。今回は骨を意識して触ってもらいましたが、揺れやすくなりますよね? つまり骨が感じられるようになると筋肉もほぐれて動きやすくなるんです。
これは右手もさすってみたいな。
もちろん、お時間のある方は両側の手のひらを丁寧に触ってみてください!
帰ったら早速やってみよう!
立ち方が変わるセルフマッサージ!
では2つ目にいきますよ。一度立ってみてください。今のこの立ち方を覚えておいてくださいね。
体操の前後で動きを比較するのがポイントなんですね!
気がつかれましたか(笑) おっしゃる通り、動きの比較というのはとても大切なんです! それでは、先程のスネの内側の脛骨をさすってみましょう!
どれが脛骨なのかしら?
ヒザの下から内側のくるぶしまで通っている骨です。弁慶の泣き所の骨ですよ。
分かったわ! これね!
はい! これも丁寧に左右の骨の形や長さ、硬さを確認するように触ってみてください。終わったらもう一度立ってみてください。先程の立ち方を思い出して比べてみましょう。
先程よりもスッと立てるぞ!
いつもよりも内側に体重が乗るみたい!
お! お二人ともいい感じですね。その調子です! それでは最後は深呼吸です。
体をさするだけで呼吸が深くなる!
ではまずは深呼吸をしてみてください。吸って〜、吐いて〜、吸って〜、吐いて〜。今の呼吸を覚えておいてください。
私はおヘソの少し上くらいに息が入るみたい。
なるほど。その感じを覚えておいてくださいね! それではおヘソの下の下腹部から腰骨よりも下のお尻・骨盤まわりを気持ちよく気持ちよくさすってください。十分にさすったら、おヘソの下に両手を当てたままもう一度深呼吸をしてみましょう!
あら! さっきよりも深く息が入るみたい!
私も呼吸が楽になったぞ!
今日は時間の関係で簡単な体操を3つほどご紹介しましたが、いかがでしたか? 今回はシニア世代のためのセルフケアということで「基本のき」の部分をポイントを絞ってお話ししました、シンプルな動きで体や動きが変わるということが実感できれば入門編としては大成功です!
こんな簡単な運動でも体や動きの変化が感じられて驚いたわ!
これまでやってきたスポーツや筋トレなどの運動とは全く質が違うんですね!
ありがとうございます! このようなセルフケアは楽しみながら続けることが何より大事なことです。全身のいろいろなコツが繋がってくるとウォーキングやテニスの動きも変わってきてもっともっと面白くなってきます! 是非、楽しみながら続けてみてください! 今日はありがとうございました!
動画で確認!ワンコイン・ショートレッスン!
今回ご紹介したセルフケアはワンコイン・ショートレッスンとして動画でご覧いただけます!
痛みなどで体が動かなくなってきたとき、筋力の低下が原因とされることが多いものです。筋力低下が原因なら筋肉を鍛えれば良いという発想になります。
しかし本当に筋肉トレーニング以外の方法はないのでしょうか?
この動画では、このブログ記事【中高年必見!】筋肉の衰えに備えるセルフケア入門【筋トレに頼らない!】でご紹介したセルフケアの具体的なやり方をご紹介しています!
是非、セルフケアの入門編としてお役立てください!(約15分10秒)
商品の性質上、返品には応じられません。注意事項をよくお読みいただいてご購入ください。
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今回ご紹介したワンコイン・ショートレッスンの動画をもっとお得にご覧いただける方法があります!
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一歩一歩積み重ねながら、全身の動きのコツを関連づけていくゆるふわ身体づくりオンラインサロンでお会いできることを楽しみにしています!