はじめ先生!
新型コロナウイルスのワクチンて、やっぱり打った方がいいんですか?
ということは、打つか打たないか迷っているということですか?
だって、副反応だとか、新しいタイプのワクチンの人体実験だとか、いろいろ言われていて、どうしたらいいか悩んでしまいます。
考えちゃいますよね。実は、私も迷います。結論から言うと、無理に受ける必要はありません。ワクチンを打つか打たないかご自身で判断することがとても大切なんです。
でも、どのように考えたらいいのか。
それでは判断の材料となりそうなお話をいくつかしてみましょう。
新型コロナワクチンをなぜ接種するの?
ワクチンをなぜ接種するのか分かりますか?
新型コロナウイルスに感染しないようにするためだと思います。
それも大事なことですね。でも他にもあるんですよ。
他にもですか?
そう。1つは、仮に感染しても重症にならないようにするため。そして、もう1つは多くの人が免疫をつけることで、新型コロナの流行を抑えるという集団免疫のためです。
集団免疫のためには、できるだけ多くの人が打った方がいいんですね!
多くの方が接種しないと集団免疫が成立しないのは間違いありません。
でも……
ワクチン接種は強制ではない!
でも?
はい。先程もお話ししたように、新型コロナのワクチン接種は強制ではありません。イヤな気持ちを押さえつけてまで無理に打つ必要はないんです。
だから自分で判断しなくてはいけないんですね!
そういうことです。そして、他の方から打てとも、打つなとも言われる筋合いはないということですね。もちろん接種する場合の注意事項はあります。
接種の際の注意事項とは何ですか?
これまで、何かしらのワクチンを打った際に、アナフィラキシーなどの重篤な副反応が出た経験がある方は接種しないことも考えた方が良いということです。
持病がある方はどうですか?
それは、重篤な副反応のご経験がある方も含めて、かかりつけのお医者さんとよく相談なさってからご判断ください。
副反応というと、ニュースなどで報道があるたびに怖くなってしまいます。
そう感じるのが普通だと思います。でも副反応が全くないワクチンや薬はないということをご存知ですか?
副反応を考えるヒントとは?
え? そうなんですか?!
副反応の報道があるたびに、副反応がないワクチンを開発してから打てばいいのにと思ってました!
受けた経験がある方も多いインフルエンザワクチンですら、重篤な副反応が出ることもありますし、場合によってはお亡くなりになる方もいらっしゃるんです。それに副反応は出た場合にしか報道されませんから、どうしてもワクチンを打ったら必ず副反応が出るというようなイメージになってしまいますよね。
インフルエンザのワクチンでも副反応はあるんですね。
どう考えればいいのか、ますます分からなくなっちゃった……
例えば、確率とか割合で考えてみるのはどうでしょう?
割合? 何回に1人副反応が出るかとかですか?
予めお断りしておきますが、大まかに比べるための計算ですので厳密なものではありません。使われた数値の年度も数年ほどずれています。
でも、大まかな傾向を掴むためには参考になりそうです!
お願いします!
痛みやだるさは、ずいぶん多くの方に出ているんですね。アナフィラキシーや亡くなられた方については、多いのか少ないのかよく分かりません。
接種後に亡くなられた方がいらっしゃるのは確かですが、新型コロナワクチンの影響かどうかはまだ確認されていないということは押さえておいてください。割合が多いのか少ないのか、これだけだとイメージが掴みにくいかも知れませんね。インフルエンザワクチンでも見てみましょう。
やっぱり新型コロナの方が副反応が出る確率が高いということですね。
インフルエンザワクチンと比べるとそうなんですが、こちらを見てください。
交通事故や航空事故と比べてみたら?
同じように交通事故や飛行機の事故についても計算してみました。
単純に比較はできないのかも知れませんが、数字だけ見ると新型コロナワクチンで副反応が出る割合より、交通事故が起こる割合の方が多いんですね。
そうなんです。でも交通事故が怖いから自動車に乗らないとか外出しないという方はあまりいませんよね? このようなデータも参考にしながら、ワクチンを打つ意味やご自身の体調などと合わせてご判断いただければとても嬉しいです。
参考サイト
新型コロナ・インフルエンザ関連
平成28年シーズンインフルエンザワクチン接種後の副反応疑い報告について|厚生労働省
交通事故・航空事故関連
人口は1億2000万人で計算しています。
https://www.iata.org/en/pressroom/pr/2020-04-06-01
Annual Review 2020 | IATA