冬に潜む不調のヒント、5年先の健康を守る知恵|体のお悩み解読

冬に潜む不調のヒント、5年先の健康を守る知恵|体のお悩み解読 特集記事

「東洋医学×武術」という古くて新しい身体とココロのメカニズムを大事にしているはじめ鍼灸整骨院ならではの知識と経験で、患者さんの体調や不調を解き明かしていく「体のお悩み解読」シリーズ。

今回は、春先に現れた不調の原因・きっかけの一つを一年がかりで突き止めたお話です。冬の過ごし方や5年先、10年先の健康を守るために大切なお話です。では、どうぞ!

冬の不調が春先に訪れる理由とは?

2004年の春、ある患者さんが来院されました。耳まわりの不調が主訴ということでしたが、詳しくお話を伺うと食欲が低下し、全体的に体力が落ちている印象がありました。

この時点では「胃腸がポイントだ」ということ以外、原因もきっかけも見当がつきませんでした。ただ東洋医学で基本証と呼ばれる現在の体調のタイプは見えて来ていました。ここまで分かれば鍼灸をおこなうことはできます。

そこで患者さんの状態を改善するため、全身のバランスを整える「本治法」を基にした施術を始めました。お腹や背中も丁寧に調整しましたが「ハズレ」ではないものの、「これだ!」という手応えも少ないまま施術を続けました。

数回目の施術の際、ふと焦りの中で、ふと足三里という胃腸の調整で有名な膝下にあるツボを確認したところ、極端にエネルギー不足(東洋医学で言うところの「虚」の状態)になっていることが分かりました。

「胃腸と言えば足三里」というくらい大事なツボですが、体調がこじれているタイプになっていたので確認できていなかったのですが、このとき原点に返れて本当に良かったと今でも思います。

足三里が教えてくれた不調のカギ

足三里の調整を本格的に始めてから、患者さんの体調は徐々に上向いていきました。しかし、なぜここまで胃腸のバランスが崩れてしまったのか、その理由は分からないままでした。

季節が過ぎ再び、冬が訪れた頃、患者さんとのカウンセリング中にその理由に気づくヒントを見つけることができました。

この方は季節を問わず、気温が高い室内で作業する仕事をしており、汗をかくことが多いということだったんです。

冬に汗をかき過ぎると春夏の不調に繋がるの?

東洋医学では、冬に汗をかき過ぎると体に負担がかかるとされています。特に冬に無理をすると翌春や夏に体調を崩しやすいと言われています。

この患者さんの場合も、冬場の過剰な発汗も一つの原因やきっかけとなり、胃腸のバランスを崩しやすい状態に陥っていたと考えられます。

この発見を基に、患者さんには「仕事中の体温調整を心がけていただく」ことを提案しました。着るもので汗を調整するだけでも体の負担を減らせます。

あなたの体調管理、10年先を見据えていますか?

この患者さんは元々、胃腸が弱いということもあり、冬場の汗が影響をより強めたようです。5年先、10年先を健康的に過ごすためには、今の体調管理の方法を見直すことがとても重要です。

「冬の過ごし方が、春夏の体調に影響する」という知恵は、東洋医学ならではの視点です。日々の仕事や生活の中で、このような視点を持つことで、自分の体をもっと大切にできるかも知れません。

最後に

あなたの体調管理は大丈夫ですか?

日々の習慣や仕事環境が体にどのような影響を与えているか見直すことで、新しい気づきが生まれることもあります。気になることがあれば、ぜひ一度はじめ鍼灸整骨院にご相談ください。

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