ライフステージというのは聞いたことがありますか?
幼年期、成年期、老年期(シニア期)などと分けられます。
ワンちゃんや猫さんを飼っていると、このライフステージに沿った生活のポイントに気をつけると暮らしやすさが格段に変わるのですが、ちゃんとポイントは押さえられていますか?
実はこのポイントはイヌとネコを比べると、格段に理解しやすくなります!
このページではペットをお迎えする前に確認しておきたい、幼年期のポイントについて子犬、子猫の違いを比較しながら解説しています!
家族である動物さんも人もハッピーになれるよう願いを込めて書きしましたので、どうぞご覧ください!
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子犬や子猫の可愛さは反則並み!

ワンちゃん、猫さん、本当に可愛いですよね?
特に子犬や子猫の時期は、反則と言っても良いくらいの可愛さです!
ですから、あなたがワンちゃん、猫さんを飼いたくなる気持ちはとてもよく分かります。
でもここで一つだけ考えておいていただきたいんです。
ワンちゃんも猫さんも生きている!

あなたは今、生きて、日々の生活を過ごされていると思います。食事をし、排泄をし、遊び、たまにはヤンチャをすることもあるかも知れません。
ケガや病気で体調を崩すこともあるでしょうし、年々歳を重ねていっていることでしょう。
当たり前ですよね?
これね、ワンちゃんや猫さんも全く同じです!
どれほど可愛い子犬や子猫でも、ご飯も食べますし、おしっこやうんちだってします。
飼い主さんのことを噛んだり引っ掻いたりすることもあるかも知れません。
しつけが必要なこともあるでしょう。病気やケガをすることもあるでしょうし、年だってとります。
生き物を飼うということは、その子の一切合切をすべて飼い主さんが責任を持つということです。それがその子が生きている限り続くのです。
平均寿命は、最近ずいぶん延びている印象です。
個人的な感覚では、ワンちゃんで13〜14歳くらい、猫ちゃんで16〜17歳くらいでしょうか。決して短い時間ではありません。
それでも、愛し続けて欲しいのです。最期の時まで可愛がってあげて欲しいのです。
厳しいことを言うようですが、その覚悟がない方はペットをお迎えする資格はありません。
もう一度、ご自分やご家族に問いかけてみてくださいね。
いかがですか? 大丈夫そうですか?
それでは、お話を始めていきましょう!
犬は集団で狩りしていた

まずは、一番大事なワンちゃんと猫ちゃんの違いについて確認します。
いろいろあるでしょうが、ここでは生活習慣の違いから見ていきましょう。
ワンちゃんは、元々は集団で狩りをする習慣がありました。つまり集団生活のルールを守ることに慣れているのです。
同じ理由で、たまにリーダー気質の子もいます。リーダーシップをとりたがる子犬はしつけの段階で家族内の順位を理解させてあげないと、その子もご家族も幸せになれない場合も考えられます。
子犬を選ぶ際には、元気で健康なことが一番大事ですが、もう一つ家族と仲良くできるかという視点でも考えてみてくださいね。
猫さんは一人で狩りをしていた

それでは、猫さんはというと、ワンちゃんと違って、主に一人で狩りをする習慣がありました。忍び寄ったり、待ち伏せしたりして獲物を捕まえるんですね。
すると基本的に一人での行動となりますから、あまり集団生活のルールを覚えるのは得意ではありません。
ワンちゃんと猫さんは、こういう違いがあります。
もう一つ例を挙げれば、ワンちゃんは集団の中で自分の縄張りを示すために、あちこちおしっこをしてマーキングします。
一方で、猫さんは匂いで自分の居場所がバレてしまうと狩りがしにくくなってしまいますから、トイレは1ヶ所でする習性があります。
つまり、ワンちゃんに一ヶ所でトイレするようしつけるのも、猫さんに強く集団生活のルールを教えようとするのも基本的には元々の習性に反していますので、なかなか難しいと考える方が良いということなんですね。
後ほどお話しする社会化期の時期に、丁寧にしつけして、そのときに受け入れてもらえたしつけの内容がその子の基準と考えるのが良いと思います。
言い方を換えると、社会化期以降にしつけの内容を変更しようとする際は「できなくて当たり前」と考える方がいいということですね。
まずは動物病院へ!

ご縁あって動物さんをお迎えしたら、まずは動物病院に連れていくことを考えてください。
そして健康状態や飼い方のコツ、ワクチン接種、避妊や去勢手術などについて相談してみてください。
おすすめは良い動物病院より、相性が合う動物病院。
他の方にとって良い動物病院があなたにとって合う動物病院とは限らないからです。
是非あなたの目でお選びくださいね。
去勢や避妊のこと
ぜひ動物病院で質問して欲しいのですが、去勢(男の子)や避妊(女の子)というのは望まない妊娠を防ぐという目的もありますが、病気の予防的な側面があります。
よほど明確に子どもを望む場合以外は、去勢や避妊の手術を受けることをお勧めしています。
一方で忘れてはならないのは、去勢や避妊手術をした後はどの子も太りやすくなります。
一般にはご飯の量をカロリー計算で30%減らさないと太ってしまうとも言われます。
太って肥満になってしまうと、いざというとき使わなくてはならないお薬や麻酔の量を脂肪の分だけ増やさなくてはならなくなります。
去勢や避妊手術後は体重管理にもお気をつけください!
しつけが効く時期を逃さない!

社会化期って聞いたことはありますか?
比較的しつけが聞きやすい時期のことで、ワンちゃん、猫さんでそれぞれ決まっています。
ワンちゃんなら生後3〜16週頃、猫さんなら2〜9週頃と言われています。
さすがに集団生活の習慣があるワンちゃんの方が圧倒的に長い期間ですが、それでも生後3週から4ヶ月目くらいまで。
猫さんにいたっては、生後2週目くらいから2ヶ月目くらいまでです。
この時期を逃すとしつけをするのが格段に難しくなりますので、この時期を絶対に逃さないようにしてください!
触られ慣れること!

ワンちゃん、猫ちゃん、共通のしつけのポイントは、ざっくり言って2つ!
1つ目は体に触れられることに慣れること。そしてもう1つは、人や他の動物と関わることに慣れること。
それぞれ見ていきましょう。なぜ体に触らなくてはいけないか?
それは、歯磨きや爪切りなど日常のケアや動物病院でおとなしく診察を受けてくれるようにするためですね。
歯磨き・爪切り以外の日常のケアはブラッシング、耳掃除、お尻(肛門腺)搾りなどがあります。ご自宅で難しいケアは動物病院やペットサロンでやってもらえば良いですが、この社会化期にそれぞれの部位をどんどん触ってあげることは必要です。
もう一つ、触るタイミングも重要です。
遊んだり、甘えたりしてくる時はもちろんですが、この社会化期に限っては、食事のときや安全地帯で休んでいるときも触れる機会をつくってあげてください。
何か食べて欲しくないものを食べようとしていたりするときにも手出しできるよう教えてあげることが重要なのです。
もちろんお迎えしたワンちゃん、猫さんが疲れない程度にしてあげてくださいね。
いろいろな人や動物に慣れること

2つ目は、いろいろな人や動物に慣れることでした。
例えば、お迎えしたペットに関わるのがご家族の中のお一人だけならどうでしょう?
極端な場合では、その方にしか懐かないということがありえます。
家族の中で順序づけをおこなうワンちゃんの場合、その方以外のご家族を自分より下に見てしまうということが起こりうるのです。
またお散歩に行ったときに他の通行人やワンちゃんを怖がったり威嚇して吠えてしまうのも、動物病院に行った際に警戒して診察させてくれないのも困りますよね?
そうならないように、この時期にいろいろな人や他の動物さんに出会ったり、挨拶したり、できれば触ってもらうということがとても大切なのです。
ご自宅から出さない猫ちゃんの場合は、基本的にはご家族と動物病院に慣れてもらうという考えで差し支えないと思います。
蛇足ですが、猫さんは子猫のときに家から出る習慣を教えなければ、外に行きたがることはあまりないと思います。外での事故を防ぐためにも可能であればお家の中で飼ってあげて欲しいと思います。
ワンちゃんの場合は、お散歩の際にご挨拶して人に慣れるという形になるかと思いますが、お散歩はワクチンが完了して体調が落ち着いてから始めるようにしてくださいね。
ワンちゃん特有のしつけ
今、ワンちゃんの散歩の話が出ましたが、ワンちゃんでは猫さんと違うしつけのポイントがあります。
今回は家庭内の順序と、お散歩やトイレのお話をしたいと思います。
ワンちゃんの家庭内順序のしつけ

ここではワンちゃんの家庭内順序について、大事なポイントをいくつかお話しします。
簡単に言えば、ここを間違ってしまうと、ワンちゃんがご家庭の中でリーダーになってしまうとご家族ですら言うことを聞かせられなくなって困ってしまうということなんですね。
またご家族の中でお子さんなど立場の弱い方だけ、ワンちゃんに下に見られるということもありえます。こうなると、ワンちゃんはお子さんの言うことだけ聞かない、攻撃心をあらわにするということが起こります。
そうするとワンちゃんも人も幸せになれない、ということが起こりうるんですね。人の社会で生活をするならこれではいけないんです。
これまで何件かこのようなワンちゃんやご家族に実際お会いしましたが、是非このようにならないように気をつけていただきたいと思います。
具体的には何に気をつけたらいいのか?
ここでお話しするポイントは2つだけ!
1つ目は、ご飯を食べる順序。
ワンちゃんのご飯を、ご家族のご飯の後にすることでワンちゃんは自然に家庭内の順序を学んでくれます。
話は逸れますが、ご飯の準備をしているときに、グルグル回って止まらなくなってしまうワンちゃんがたまにいます。それが習慣になってしまうと後になって関節を痛めて取り返しがつかなくなってしまうことがありますので、可能な限りこの社会化期にやめさせましょう。
2つ目は、おもちゃで遊ぶ際の注意事項。
おもちゃで遊ぶ際に取り合いみたいになることがあります。その際は、ご家族も含め絶対にワンちゃんに負けてはいけません。
ワンちゃんにとっておもちゃの取り合いはただの遊びではなく、家庭内順序決定戦なのです。
おもちゃの遊び方について大切な蛇足をもう一つ。
おもちゃを咥えて、振り回して遊ぶ子がいます。これも後に積み重なって、首を痛める子がいます。最悪、立ち上がることさえできなくなるケースも考えられますので、これも可能な限りこの社会化期にやめさせましょう。
ほとんどの場合、振り回すおもちゃを処分するだけで解決すると思います。
ワンちゃんのお散歩・トイレ

最後にワンちゃんのお散歩やトイレのポイントについてお話しします。
まずお散歩。子犬のときは多少引っ張られても、人にあまり問題は発生しません。
しかし、このまま大きくなることを考えてみてください。
ワンちゃんが成犬になるとかなり力が強くなります。ワンちゃんに振り回されて、転倒して骨折なんていうケースもよくあります。
そうならないようにするためには、体が小さい子犬のうちに人を引っ張り回さないような散歩を教えてあげなくてはいけません。
散歩中、引っ張られそうになったら「ダメだ」ということを伝えて人の横を引っ張らずに歩くことを教えてあげてください。
また、ワンちゃんは自分の縄張りを示すために、お散歩の際におしっこでマーキングしながら歩く子が多いです。そもそもそれが習性なので、当たり前ですね。
ところが、悪天候の際や、シニア犬になって足腰が弱くなることを想像してみると、それだと困るケースが出てきます。
お家でもおしっこやうんちができた方が都合が良いのです。それも、できれば決められた場所で。
ですので、この社会化期に、お家の中でおしっこやうんちをしても良い場所を決めてあげてください。
ワンちゃんは、一ヶ所にトイレを決めるという習性が元々ありませんので失敗もすると思います。
でも失敗したときに怒るのではなくて、できたときにものすごく大袈裟に褒めることで教えてあげて欲しいと思います。
ワンちゃんを気持ち良くしつけるコツ

ワンちゃんは怒られているときと、褒められているときの区別があまりついていません。
どちらも「構ってくれている」と感じてしまうのです。
何かしら失敗して激しく怒ってしまうとどうなるか?
ワンちゃんは「これをすると構ってくれるんだ」と勘違いして、その失敗を繰り返すようになるんですね。
ですので、怒るのは得策ではありません。
運よく失敗の現場を押さえられたら、穏やかに「これはダメ」ということを伝えて、必要であれば静かに片付けをしましょう。
その代わり、上手にできたときには、大袈裟に褒めてあげてください。
「上手にできると構ってくれる」
ワンちゃんがそう思ってくれたら、そのしつけは成功したようなものですよ。
子犬・子猫を赤ちゃん扱いしないで!

子犬や子猫は本当に可愛いですよね?
メロメロになってしまうのも、甘やかしたい気持ちも分かります。
もちろん可愛がることが前提なのですが、それでもこの社会化期はワンちゃん、猫さんの一生を左右する大切な時期です。
決して逃さないようにしてください。
この時期に赤ちゃん扱いをしないことが本当に大切なのです。
次回は成年期について!
次回は去勢や避妊の手術が終わってから10歳前後までの比較的若いワンちゃん、猫さんについてお話しします!
どうぞお楽しみに!
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