先日、北海道新聞の取材を受け、衆議院解散についてコメントをお話ししました。(2024/10/10旭川版掲載)
普段、鍼灸師としては政治や宗教の話題には踏み込まず、あくまでそれぞれが自分の考えで投票することが大切だと考えています。
それでも一つだけ、どうしてもお伝えしたかったことがあります。それは「どうせお金を使うなら、未来への投資をしてほしい」という想いです。
子どもたちへの投資が社会の地力に繋がる
子どもたちの教育や成長、そしてそれを支える研究の充実こそが、社会の地力を培うと信じています。その地力こそが、未来の社会を豊かにし、発展させる源泉になるのです。
急に教育の話をし始めて驚かれた方もいるかもしれませんが、私の背景には、教育への強い思いがあります。埼玉県にある「自由の森学園」という、定期テストも校則もないユニークな中学・高校の出身だからです。
自由な学びの環境とその厳しさ
「そんな学校があるの?」と驚かれることが多いのですが、この学校の環境は一見、羨ましく見えるかもしれません。確かに試験や校則がないのは自由ですが、それは同時に、自分で選択し、その選択に責任を持つ必要があるということでもあります。
入学直後、私たちは自由の意味を問われました。
「自由とは何か? 人のものを盗む自由や、人を傷つける自由はあるのか?」
その答えを、学校生活を通じて、もしくはこれからの人生の中で自分で見つけることが求められたのです。
多様性と可能性が育む地力
そのような環境で、多くの才能と触れ合いながら成長しました。卒業から30年以上が経ち、振り返ると、多様な人たちがいることの自然さを感じます。異なる価値観や個性が社会の基盤を支え、それが地力を育むと強く思います。
だからこそ、子どもたちが自分の可能性を自由に追求できる環境が大切だと感じます。社会の地力を育てるためには、一人ひとりの能力を引き出し、育むことが欠かせません。
知識と身体、そして未来への基盤
才能が輝く子どもたちが、その能力を自由に発揮するためには、基礎となる知識と技術が必要です。そして、その知識や技術を支える根幹が、実は「身体」にあるのです。
AI時代が進む今、身体を通じて得られる体験や経験の価値がますます高まっています。身体性は、単に健康維持やストレス管理だけにとどまりません。
身体と社会の地力の関係
ビジネスやスポーツ、そして日常生活においても、パフォーマンスやソフトスキルを本質から高めるためには、身体への意識を高めることが重要です。
まずは肩や全身の筋肉の緊張を緩め、リラックスすることから始めてみてください。筋肉が緩むことで、心も体も本来の力を発揮しやすくなります。
未来への投資とは、単に経済的な支援を意味するだけでなく、心と体を通じて次世代のための「地力」を育てることでもあります。それこそが、これからの社会を豊かにするための第一歩だと、私は信じています。